実際にMVNO(格安SIM)にしてみての感想やメリット・デメリット

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私が初めて脱キャリアしてMVNO(格安SIM)にMNPで変えたのが2016年。それ以来ずっと3大キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンク)以外のSIMを使い続けています。

そこで、通信費を削減しようとしている方に向けて、まず用語の詳しい説明をしてから、私の思うMVNO(格安SIM)にするメリット・デメリットや実際にしてみての感想などを紹介していこうと思います。

目次

MVNO(格安SIM)とは?

SIMカードとは?

「SIMカード(Subscriber Identity Module Card)」とは、簡単に言うとスマホの回線の加入者を識別するためのカードのことです。まず覚えておいて欲しいのは、(Wi-Fiのつながっていない状態で)スマホで通話やデータ通信ができるのは、回線契約中のSIMカードが刺さっているおかげであるということです。

SIMカードにはその物理的なサイズに応じて、いくつか規格が存在します。

  • フルサイズSIM
  • miniSIM
  • microSIM
  • nanoSIM

これらは下に行くにつれてサイズが小さくなっていきます。最近のスマホは一番小型なnanoSIMが多いです。

近年ではeSIMというスマホに組み込まれたSIMも登場しており、物理的なSIMカードが不要になるケースもありますがまだまだメジャーではありません。

格安スマホとは?

たまに「格安スマホ」と「格安SIM」をごっちゃにして考えている方もいますが、それは誤りです。

3大キャリアで契約をすると、スマホと回線が一緒になっていることが多いので勘違いしてしまいがちですが、本来はスマホと回線との組み合わせは"ある程度"自由なものなのです。

なので、"場合によっては"今持っているスマホをそのまま使いつつ、SIMカードだけを変更(つまり通信業者を変更)して毎月の通信費を削減したりすることが可能です。

逆もしかりです。「格安スマホ」とは、文字通り、安く手に入るスマホのことで、例えばスマホを落として壊れてしまった際などには、SIMカードはそのままで、格安スマホのみを買うことでスマホ購入費を削減したりできます。

MVNO(格安SIM)とは?

「MVNO(Mobile Virtual Network Operator)」とは、日本語にすると「仮想移動体通信事業者」のことです。簡単に言うと、自前で無線通信回線設備を持っていない通信業者のことです。要は、MVNOは日本ではNTTドコモ、au、ソフトバンクのいずれかの設備を借りてサービスを提供しています。

MVNOは通信料金がNTTドコモ、au、ソフトバンクよりも相対的に格安に設定されていることがほとんどです。なので、厳密には違いますが、認識としては「MVNO = 格安SIM」と思っていて差し支えないでしょう。

MVNO(格安SIM)にするメリット

通信費が安くなる

なんといっても格安SIMの一番のメリットはこれですよね。月額6,000円強の料金が月額2,000円弱にまで減りました。およそ3分の1以下ですね。

そして、よく「家計の見直しは固定費から」と言われる通り、この削減効果が毎月続くというのがかなり大きいと思います。これを1年も続ければ結構な額の節約効果になりますよね。

契約内容が簡潔になった

正直、3大キャリアとの契約内容ってすごくややこしいですよね。○○割だの2年縛りだのオプションサービスだのキャッシュバックだの。料金プランもすごくいっぱいあるし。

一方のMVNOはというと、基本的には通信容量と音声通話の有無のみで料金が決まるから実にシンプルなんです。まぁいろいろオプションをつけることは可能ですが。

縛りは大体1年で、1年経過後はいつ解約しても解約金0円というところがほとんどです。キャリアのように解約月を気にしなくてもいいっていうのは精神的に楽。

MVNO(格安SIM)にするデメリット

契約する前に色々調べる必要がある

スマホとSIMカードとの間には相性のようなものがあり、以下のような点に注意する必要があります。

  1. スマホのSIMカードの規格(サイズ)は合っているか?
  2. スマホがどこのSIMロックをされているか(もしくはSIMフリー)?
  3. スマホの周波数帯(バンド)や通信方式は合っているか?

①は上で説明した通り、SIMカードのサイズ(フルサイズSIM、miniSIM、microSIM、nanoSIM)のことです。一応サイズが違ってもSIMカードを切ったり、下駄を履かせたりで何とかなる場合もありますが、トラブルも多いのであまりおすすめはできません。

②についてですが、3大キャリアやサブブランド(UQ mobile、Y!mobile)から購入したスマホには、そのキャリア以外でスマホを使用することを制限するため、「SIMロック」と呼ばれるロックが掛けられていることが多いです。その状態だと、今まで使っていたスマホに乗り換え先のSIMカードを刺しても通話や通信ができない!ってことになりかねません。

その対策として、条件を満たして手数料を支払えばSIMロックを解除してもらえる制度があります。パソコンやスマホから手続きを行えば手数料は不要です。詳細はスマホを購入したキャリアに問い合わせてみてください。ちなみに、スマホを売却する場合は、SIMロックを解除してから売った方が高く売れますよ。

なお、NTTドコモのSIMロックがされたスマホでNTTドコモ系のMVNOのSIMカードを使う場合であればSIMロックを解除することなく使用することが可能です。

「SIMフリー」のスマホはSIMロックのかかっていないスマホのことを指します。3大キャリアやサブブランドから買わずに別のルートで購入したスマホには元からSIMロックがかかっていないものが多いです。ただし、中古で購入したスマホにはSIMロックがかかっている場合があるので注意してください。SIMロック解除には購入した本人かどうかの確認が入る場合が多いため、もう中古で購入したSIMロックスマホのSIMロックは一生解除できないと思っていた方がいいです。

③に関してですが、スマホごとに受信できる電波の周波数帯や通信方式がそれぞれ違うという認識を持っておく必要があります。そのため、MVNOに変える前に、まずは使用しようとしているスマホの周波数帯・通信方式をチェックします。

次に、変えたいMVNOの周波数帯・通信方式をチェックします。上にも書きましたが、MVNOはNTTドコモ、au、ソフトバンクのいずれかの設備を借りています。その設備から電波を飛ばしているため、これから契約しようとしているMVNOはどのキャリアの回線を借りているかで使うことができるスマホが違います。

ここで注意したいのは、SIMフリースマホだからといってどの周波数帯・通信方式にも対応しているとは限らないという点です。特にau系MVNOの通信方式は特殊なので要注意です。実際に、au系MVNOの「mineo」のSIMカードをとあるSIMフリースマホに刺したら通信できなかったという事例が身の回りでありました…

これらのことを考えるのが面倒な人は、MVNO業者がスマホと回線をセットで売っている場合があるので、余計にお金がかかるデメリットはありますが、セットで買ってしまうのも手です。MVNO業者が自分で売っているスマホは自分の回線で動作確認済みのものなので、これなら相性問題を気にする必要がありませんね。

通話料がかさんでしまう

ほとんどのMVNOには3大キャリアのような無料通話分や定額通話のプランはありません。なので通話すればするだけどんどんお金がかかっていきます。

まぁ、今時はLineやSkypeがあるので家族や友人間であれば何ら問題はないのですが、ビジネスだとまだまだ通話をする場面があるのではないでしょうか。

データ通信量を気にしなければならない

今風に言うと、残りの「ギガ」を気にしなければいけないっていう感じです。これは少なからずストレスがあるのではないかと思います。

実際にMVNO(格安SIM)にしてみての感想

キャリアメールはなくても問題ない

キャリアメールが使えなくなるので3大キャリアに留まっている人、結構いると思います。

私は家族間の連絡と仕事の連絡でしか使っていなかったので、ためらうことなくGmailに移行しました。友達との連絡はLINEで十分ですもんね。

ただ、会社関係の人で1人だけ選択受信にしている人がいて、Gmailが届いていないことがありました。普段から顔を合わせている人だったのですぐに気付けてGmailを許可してもらえましたが、そうでない場合は注意です。

データ通信の速度は遅くなったが許容範囲内

まず、通話の品質はキャリア時代と変わらなく感じます。よって通話に関しては不満なしです。

データ通信の速度は目に見えて遅くなっていると感じました。ここがキャリアとの一番の違いだと思います。

しかし、少々表示待ち時間はあれど、普通にWEBサイトは見れるし、通信量の少ないゲーム程度なら余裕でできてしまいます。

例えばモンスターストライク(モンスト)のマルチプレイは全く支障なく行えます。もちろんtwitterやLINE等のSNSは余裕です。

動画の視聴も不可能ではないですが、すぐに上限に達してしまうと思います。しかしこれは3大キャリアでも同じですね。

私は通信量の多い作業(例えばアプリや音楽のダウンロード等)は自宅のWi-Fiでやっています。なので3GBプランを契約していますが、上限に達したことは一度もなく、毎月2GB程度は余らせています。

Lineの年齢確認について

ほとんどのMVNO(格安SIM)はLineの年齢確認に対応していません。これは実際にMVNO(格安SIM)に変えてみての意外な盲点でした。年齢確認ができないとID検索機能が使えないんですよね。そのためネットを通じた交流がしにくくなるというデメリットが生じます。対面ならQRコードを使えばいいのですがね。

しかし3大キャリア以外ではY!mobileとLineモバイルはLineの年齢確認に対応しています。なのでLineのID検索機能を使いたい場合はこの2つから選ぶといいと思います。

まとめ

私の場合はメイン回線をMVNO(格安SIM)にして大正解でした。おかげで毎月のランニングコストをかなり削減でき、貯金を増やすことができたので良かったです。

しかし以下のような人は脱キャリアしないほうが無難だと思います。

  • 家にWi-Fi環境のない人
  • 電話をする頻度が多い人

これからも引き続きこのままでいきたいと思います。

MVNO(格安SIM)を考えている皆さんの参考になれば幸いです。

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