SES企業にありがちな客先常駐という働き方のメリット・デメリット

早いもので、もうすぐ新年度が始まろうとしています。新しくSES企業で働こうとしている方に向けて、実際にSES企業で働いている僕が、SESでどんな働き方をしているかを解説しようと思います。

本記事では、まずはSESに多く見られる「客先常駐」という働き方にフォーカスを当てて書いていきます。経営者目線での話ではなく、あくまでも実際に働いている側の目線での話です。

SESは客先常駐がほとんど

SESで仕事をするにあたっては、ほぼ客先に常駐して働くことになると思います。要は客先に机を借りてそこで一日中作業をするということです。客先に出勤して客先からそのまま帰宅します。

なぜ客先常駐になるのかというと、元請けや客とのコミュニケーションが取りやすいようにするという側面もあるとは思いますが、一番はセキュリティ上の問題があるからです。機密情報が漏れるリスクを最小限にするには、情報を決まった場所でまとめて管理することが不可欠なんですよね。

客先に常駐して働くということは、客先のルールに従うということです。スーツを着用しなければならないか、何時出社で何時退社か、お昼休みは何時から何時か、食堂はあるか、あったとしても使用可能か…などはすべて客先によって変わります。もしあなたがSESに入りたての新人であれば、なかなか客先の指定をすることは叶わないでしょう。つまりは巷でよく言われる「案件ガチャ」ということです。

客先常駐で働くということはどういうことか

勤務先がコロコロ変わる

プロジェクトというものは必ず期間が決まっています。開発が終わればプロジェクトは一部の保守メンバーを残して解散となることがほとんどです。となると数か月~数年周期で勤務先が変わることが多いです。

技術面で考えれば、色んなプロジェクトに参画して様々な技術に触れることができるというのはメリットと捉えることもできますね。

せっかく築いた人間関係もその度にリセットされます。どんな人でもすぐに仲良くなれるようなリア充気質の人ならそれでもいいかもしれません。「色んな人と出会える」とプラスに考えることもできますよね。しかし人によってはそれが苦痛と感じることもあると思います。

また、勤務地が変わるということは、通勤時間も変わるということです。一人暮らしの人なら問題ないかもしれませんが、子供がいる人であれば通勤時間が読めないというのは大変なことかもしれません。満員電車を避けるために職住近接をするのもやりにくいですね。

常にアウェーな環境

客先に常駐するということは常にアウェーな環境で働かなければならないということです。肩身の狭い思いをすることもあるかもしれません。作業していて分からないことを気軽に尋ねられる環境ではないこともあります。そういったストレスがどんどん溜まってしまい、耐えかねて病気になってしまったり、辞めてしまったりした人を何人も知っています。

サッカーでもよく「アウェーのチームよりもホームのチームのほうが有利」と言われますよね。スポーツなら公平を期すために互いのホームで交互に試合を行うなどはあるでしょう。しかし客先常駐は常にアウェーです。あなたはアウェーの状況で自分の能力を100%発揮できるでしょうか?

自社への帰属意識の低下

客先に常駐して働くということは、つまり自社に居る時間がほとんどないということです。A社に入社したはずなのにずっと契約先のB社の人間として客先で働いていると、一体何のために働いているかが分からなくなるときがあります。働いているうちに「あれ?自社に所属している意味って無いんじゃない?」という考えに至るんです。そのためモチベーションが低下して会社を辞めてしまう人も結構います。

また、自身の所属する会社の体制にもよりますが、下手をすると自分のボーナスの査定を行う上司が同じ現場にいない場合も多々あります。上司と会うのは月イチの帰社日のみ、なんてことも。そんな状態でどうやって部下の評価を行うのでしょうかね?自分がいくら頑張ったところで評価につながらないのであれば、それは作業のモチベーション低下につながります。

まとめ

SESによくある客先常駐という働き方ですが、実際に働く側にとってはメリットの少ない働き方だと思います。IT企業の中には自社で開発を行っている企業も沢山ありますが、客先常駐よりも自社開発のほうがワークライフバランスがとれた生活を送れるのではないでしょうか。

これからIT業界に入ろうとしている方は上に書いたメリット・デメリットをよく考えた上で決断していただきたいと思います。